鎌倉で石内幹子ヴァイオリンコンサート

9月の末にお客様より調律のお問い合わせ。「石内と申しますが10月1日に鎌倉生涯学習センターでコンサートがあるんですけど午前9時30分から調律をお願いしたいんですが大丈夫でしょうか・・・?」僕は、スケジュールを見ながら「大丈夫ですよ。ピアノは、スタインウェイですね」と言うと「スタインウェイなんですか?」と逆に聞き返されました。僕は、「そこには、スタインウェイが入っていますよ・・・何のコンサートですか?」とお伺いすると「jazzです」と僕は「リハーサルは、何時からですか?」とお伺いすると「3時からリハーサルです。本番は、夜ですけどその前に機材の搬入などありますから午前中に調律お願いします。」「それでは、朝9時30分にお伺いします」・・・そんなやり取りで当日9時30分にお伺いするとお若い綺麗な女性が「おはようございます・・石内です」石内幹子さんとの最初の出会いでした。ステージには、照明さんが機材のセッティングに忙しくしている。照明さんが「すみませんもうちょっと時間下さい」とリハーサルが3時スタートなので十分に時間が有るので「大丈夫ですよ」と伝え様子を伺っていると今回のコンサートの為の外注業者さんでした。テキパキと3人がかりで念入りにセッティングをされて調律を始めたのが10時過ぎだったでしょうか。年式の新しいスタインウェイC型です。調律師は、この手のピアノに特に弱い!触っているだけで幸せ~~て感じでルンルンの仕事なのです。

鎌倉生涯学習センター

石内さんからの注文は、442Hzでお願いしますとこれだけの注文でした。照明さんがセッティングしていた間ピアノは、開いた状態でしたのでピアノの温度湿度もベストな状態で作業に入りました。

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作業を初めて少し経つとぞろぞろと大勢の人がやってきて機材の搬入。モニターからマイクやミキサーと手慣れた感じでセットを始めるが、さすがに調律に差し障りの出るような音や会話は、全く無くそれぞれが黙々と作業を遂行している様は、プロでした。

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作業を終えて石内幹子さんに「随分お金の掛かったコンサートですね」と言うと笑って「そうですか・・鎌倉は、ホームグランドじゃ無いんですが主催者が鎌倉に知り合いが多くてここやる事になったんです」と僕は、仕事柄ほとんどがクラッシックで特にジャズは、苦手としていると言うか正直何だか良く分からない。8月もニューヨークから来日したジャズミュージシャンのコンサートの仕事をした時は、モダンジャズで僕が調律したピアノもドラムとサックスの音にかき消されて、アドリブの嵐。最初から最後まで何が何だか分からない音楽に誠心誠意調律した分、がっくりと疲れが出て肩を落としてしまった。その点石内幹子さんは、「今回は、ドラムはありません。私は、フレンチjazzなんです。」とフレンチジャズ??またまた僕には良く分からないジャンルにヴァイオリンかぁ~~ちょっと興味を惹かれて「石内さんのホームページ見てみます」と言って会場を後にした。彼女の自然体で飾らない人柄に大いに好感を持った。「私は、フレンチジャズなんです。」その言葉が妙に心に刺さった。

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石内幹子さんとフェイスブックでお友達になってホームページやブログやYouTubeなどから彼女の活躍する様子が分かった。その道では、有名なミュージシャンでCDも2枚出している事が分かったのでフレンチジャズを聴いてみたくなり早速、Amazonで取り寄せる事に・・・便利なもので直ぐに届いて聞いてみるとフレンチジャズ・・・良いですね~ジャズ嫌いな僕が妙にはまりました。アコースティクの楽器の音は、人の想いが細かく伝わって心に響きます。今月27日は、鎌倉の有名なジャズクラブダフネに石内幹子さんが出演するそうで、早速いつもの気の合う異業種の仲間に今回の話をすると「行こう行こう直ぐに予約入れた方が良いな!」とすぐさま、いつもの会議と名の付く飲み会の予定が決まった。