音にまつわる最近の出来事!

先日、我が家のテレビが突然壊れた。皆でテレビを見ながら昼食を取っている最中。突然テレビ画面が真っ暗に・・・?義母が「停電なの?」私は「エアコンは、点いているから停電じゃなさそうだね~」と言いながらテレビに駆け寄るが成すすべなく電源すら入らない。11年前に購入した大変高価だった大型プラズマテレビが突然息を引き取った瞬間だった。早速、色んな所に電話をして尋ねると「壊れる時は、大体そんな感じですね・・・最新式に買い替える方が良いと思います。」と軽く言われてしまった。てな感じで今回は、電化製品とピアノについて書き記したいと思います。

 

当たり前の様に日々使っているテレビ。家電製品の中でも一際使用時間が多い。しかも今のテレビは、ブラウン管テレビに比べると機能・画質・音質と圧倒的に進化しているので内部の構造も複雑化しているのだろう。調子が悪いとか何一つ持ち主に訴えることもなく突然壊れるというのは、随分薄情だな・・なんて思ったりもするが無情にも日々酷使し続けた持ち主に愛想が尽きたのかな?なんて思い直して現実を受け止めた。我が家も義母の部屋のテレビを含め3台のテレビがあるので差し迫って困らないが直ぐに大手電気屋さんに走った。テレビの進化も著しくて高画質大型テレビが10年前とは考えられない位に安価で売られている。目を皿のようにして如何にも今日買いますといった感じのオーラが出ていたのか販売員の人が僕からひと時も離れずに商品説明をする。その中で一際画質の良いテレビが有機ELだった。見事に販売店の罠にはまって予算を大きくオーバーするが、まぁ~義母が楽しみにしているのでまぁ良いかと直ぐに決めた。早速、配送されたテレビを見るとお店で見た美しい画像とは、ほど遠くガッカリ???4K放送じゃないと綺麗に映らないんだ!「何だか前のプラズマの方が綺麗だったね。」と言うと「綺麗に映ってるし音が良いみたい」と言って義母が慰めてくれた(笑)!

 

ピアノでは、16~7年前からピアノに消音システム(サイレントシステム)というのが発売されて弊社も発売当初から取り扱って後付けタイプの取り付けは、400台を超えている。その中で国産メーカーの商品で故障が生じたのは、ほんの数台。全て修理対応して皆さん使用されている。もっともこのシステムは、取り付け精度が大きく性能を左右するので慎重に丁寧に時間を掛けて取り付けをする必要がある。他の家電商品に比べると電子楽器の故障率は、低く耐久年数も長い様です。最も使用頻度(時間)がテレビなどに比べると少ないとも言えますが、ちょっと調べてみると内部の電子部品のクオリティ(ランク)の高い物を使用しているそうでおいそれとは故障しない様に作られているそうです。このランクについては、ここでは、詳しく触れませんが例えば命に係わる自動車などの電子部品は、高いランクの高額部品が使われている訳です・・・完全に受け売りですが(笑)!電子楽器では、昔と違って安価になると事情が変わってくる様です。何事も昔の物の方がしっかりと作られていて良い物が多いみたいですね。

それに比べるてピアノは、となるとさすがに突然致命的に壊れるといった事は、ほぼありません。しかし昔のピアノに比べるとといった話になると最初に出てくる問題は、材質の問題。今まで大量生産をしてきたつけが回ったのか良質の木材が品薄になっている事は、有名な話です。そんな中、先日とある教会からグランドピアノのオーバーホールの依頼を請けた。約60年前のKAWAIグランドピアノでここ十数年は、弊社で調律・保守点検を行っている。天井が高く音が響くので古くて響きの悪いピアノでもどうにか良い音に聞こえる。今回は、全塗装からの完全修理なので修理期間が長く3か月位の猶予を頂いた。全てを分解して新たに作り上げる訳ですが、出来上がったらそこから最低1か月は、ピアニストに弾きに来て貰って弾き込みをしながら調律・整調・整音を繰り返して仕上げていきます。その間、教会でもピアノが無いと困るだろうと弊社のグランドピアノを貸し出す事にしました。そのピアノは、何度となく私が手を入れて調整しているのでとても良い音がする。ピアニストが遊びにきて弾くと全員「このピアノ良い音するわ~!弾きやすい!」と感激する。そのピアノを入れ替えに教会に設置するとまぁ~ボリュームから音の華やかさから誰が聴いても違う。綺麗な音の響きが何時までも教会の高い天井に響いて気持ちが良い!いや~これは困ったなぁ~修理したピアノは、これより良い音になってなくちゃならないんだぁ~!しまった!と自ら大きくハードルを上げてしまった事に今更ながら気が付いて後悔した。ちょっと困惑している所に牧師さんと教会奏者の方が「きれいな音ですね!弾きやすいですね!」「こんな良いピアノを無料で貸して頂いてありがとうございます。とっても助かります。教会のピアノは、そちらの都合でゆっくり仕上げて頂いて構いませんのでどうぞ宜しくお願いします。」と御礼の挨拶をされた。神様に心を見透かされたんだな(笑)!よ~し!綺麗に仕上げてめちゃめちゃ良い音にしてあげようと何だか楽しい気持ちに変わった!

数日後、家に帰ると義母が「クリスボッチのボストンコンサートのDVD全部みたわ~!素晴らしかった~男前でトランペット吹く姿がカッコいいし曲が素敵だね・・」と言ってトランペットを吹く真似をしてくれた(笑)。80半ば過ぎの母は、昔から演歌以外の音楽好きで好き嫌いも激しい。「今度のテレビは、前のと違って音に迫力があるね。まるでコンサート会場に行ってるみたいだわ~!」と素直に喜んでいる母に「クイーンもKISSもTOTOもあるよ」と言うと「クイーンだけでいい」と言われた(笑)!