コロナウィルスに怯えながら!

今年の冬は、異常な位の暖冬で順調な新年のスタートをしたと思いきやコロナウィルス騒動。弊社にも少し先のコンサートとイベントの中止の連絡がありました。主催者や会場関係者は、断腸の思いの決断でしょう。一日も早い事態の収束を心から願います。そしてこの夏には、いよいよ東京オリンピック。これまた、交通規制などの関係からこの夏の物流を一時ストップするなどの連絡がチラホラ。早めに受注してくださいと言われてもちょっと困惑している最中。2020年日本は、大丈夫かなぁ~とちょっと心配になっている今日この頃の様子を記事にしたいと思います。

2月3月は、学校関係の調律・保守点検の時期になる。以前の記事にも書きましたが入札で行われる調律には、大いに問題があり湿度や温度管理の全くなされていない埃だらけで雑に扱われる学校のピアノの仕事は、普通のピアノとは、ちょっと違った想像を超えたトラブルがある。それ故に結構真剣に取り組まなければならないのですが入札制度での低金額では、しっかりとした仕事は、出来ない・・・そんな低価格入札競争の結果、学校のピアノが酷い結果になっている。弊社は、この入札に一切参加していない事をここで付け加えておきます。ただ、今年は暖かいが体育館は、関係なく指先の感覚が無くなるほど寒い!

倉庫にピアノが続々と入荷している。まぁ~売れれば無くなるので当然補填入荷するのだが、入荷すると又それを商品に仕上げなくてはならないので数台を並行して作業していく。ただし、最終調整は、一台一台の作業となるのでとにかく時間が掛かるがどんどん音が良くなって行く様子は、楽しくてたまらない!その入荷ですが昨年調律師協会の仲間から見せられた資料によるとピアノ業界の最盛期には、年間およそ40万台の生産を誇った日本が現在4万台弱の生産。最盛期の10分の一になっている。鍵盤楽器販売の大半が電子ピアノに代わってしまっている。それも需要に応えた結果そして時代なんでしょう。その反面、年間8万台以上の中古ピアノが日本から海外に輸出されているとあった。それぞれの数字が正しいのかは、裏付けをしていないので定かではありませんが私の知る大手買い取り業者の話によると月4000台国内から買い取って輸出をしていると数年前に聞いて現場を見て来た。その会社だけで年間48.000台の輸出になる訳ですから日本全体で年間8万台と云うのは、あながち大げさでは無い事が伺える。その弊害としてマスコミ広告やネットを利用しての買取合戦は、当然価格の一番高い所にお客様は、買い取って頂く。買取価格の高騰です。その弊害として日本国内の中古ピアノ価格は、高騰してつまり販売価格は、ひと頃の中古ピアノの倍以上になってしまった。中国市場は、その人口の多さによる需要と抜群の日本製信仰により中国業者の購入価格もどんどん上がってより高級で高いピアノに移行してきた。中国の方々の子供教育の熱心さとその豊かさが垣間見れる。この調子で行くともう数年の内に日本から良いピアノが無くなって行く事になる。

この様な話を調律にお伺いした折にお話ししていると過去に弊社で販売したお客様よりピアノを買い取って欲しいと電話が入る。話を聞くとそれぞれに色んな事情があって手放す決断をされています。ありがたい事に皆さん口を揃えて「このピアノを知らない方に手放すより長年お世話になった鎌倉ピアノ芸術社さんに引き取って頂いた方が安心だから」と仰って頂ける。ありがたい話です。当時からメーカーの倉庫にピアノを選びに行ったりした当たりピアノばかりなのでピアノの事は、もとよりお客様宅の様子からご家族の様子まで全て承知していますのでこちらも安心。ネットの普及も入札も時代の流れには、逆らえませんがやはり人と人との繋がり、お付き合いには適いません。今年も良いピアノが続々と入荷して仕事に追われて嬉しい悲鳴です。さて来月には毎年の事ですが横浜市の中学校で職業講話が始まります。いつも生徒達へのメッセージは、「好きな事を仕事にする事が一番の幸せです。一番好きな事を見つけてけてください。」この言葉通りに私の仕事は、一番好きなピアノの仕事です。調律に修理に販売と好きなピアノといっても仕事内容は、幅広い。そして沢山のお客様に支えられて今があります。もっとピアノの素晴らしさや芸術性・奥の深い所を多くの皆様にお伝えしたい!そんな気持ちが沸々と湧いて来て2020年がんばるぞ~!といってもコロナウィルス大丈夫かなぁ~?人混みは、ちょっと避けようっと!