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2025年8月の体験記。

2025年、今日から9月がはじまりました。今年は、6月位から暑い日が続いて梅雨が無くて水不足が心配されると今度は線状降水帯なる物が各地に発生して水害に死者まで出てしまう。一体地球はどうなってるんだ?政府の推奨通り熱中症にならぬ様に毎日エアコンの中で涼しく過ごして居るが電力不足の問題ってどうなってるんだろう?なんてふと考えても町場の調律師では、どうにも答えは見出せない。この暑さのせいで頭の回転もすこぶる鈍く元々賢くない頭はいつもオーバーヒート状態。全ては、異常な暑さのせいだという事にしてダラリと今回は、そんな暑い暑い8月の様子を手短に書き記したいと思います。

21弦あるお琴

ピアノと同じチューニングピンで調律出来る

ピアノ用のチューニングハンマーをはめるとピッタリだった。

暑かろうが涼しかろうが、ちょっと暇ががあるとYouTubeなる物を見てしまう。一番活用しているのが料理である。上手ではないが料理をするのが大好きなので色んなレシピを見て気に入ったチャンネルのレシピで作ってみる。お客様に「料理するんですか?」なんて言われると「調律師の調理師も一字違いだから」なんて言いますが美味しい物作るのが好きなんです。ちょっと話がそれましたがYouTubeを見ていると中国人女性が袈裟姿でお琴を弾く動画があってなんとホテルカリフォルニアを演奏する。シーケンサーを使って一人多重演奏でアレンジも見事で素晴らしい腕前。プロ演奏者なんでしょうがちょっと感動して何回も繰り返し見ているいや聴いている。そんな折、この8月に初めての中国の方のお宅に調律にお伺いした折にピアノの前に大きなお琴が置いてあった。私は、ピアノそっちのけでお琴に興味をそそられたが、ぐっと堪えて調律を終えた後に「このお琴、誰が弾くんですか?」と聞いたら小学高学年のお嬢さんが「私が弾きます。」「ちょっと見せて」と言ってそのお琴を撫でまわすように眺めて触って弾いてみてちょっと感動でした。何か感動したかと言うと和楽器のお琴は13弦なのにこちらのお琴は、21弦ある。そして和楽器の弦は絹糸だったと思うが弦を張るのに専門の方にお願いして張らないとならないと記憶している。そして音程は、かなり不安定で絹糸なのでテンションが低く音程や音色が不安定でピアノなどと合わせるのは難しいと一般的には考えられている。こちらの中国のお琴は、21弦は、スチール弦で丁度ギターの弦と同じ様でした。それが1本1本にピアノのチューニングピンが本体に打ち込まれていて調律工具のチューニングハンマーで回して調整する。すなわち、演奏者がチューナーを見ながら正確に音を合わせる事が出来て高いテンションで正確な音程が保持できるという優れモノだった。私は、私のピアノチューニングハンマーをそのお琴にはめてみるとピッタリハマってスムースに動いた。今度は、そのお琴用のチューニングハンマーをピアノにはめてみると、これまたピッタリはまった。ただ、お琴用は、とてもピアノの弦の張力に耐えらそうになかったのでピアノでは回さなかった。何だかその一連の私のやり取りがとても面白かった様で笑いと驚きで満ち溢れた。お琴を習い始めて2年半ですがと言って演奏を聞かせて貰うと何の曲か分からないがとても上手に演奏してくれた。あのYouTubeの音だ!やっぱり音楽は、音程が合ってるというのは、イロハのイ一番重要だなと調律の重要性を再確認して仕事の出先で知らない楽器に触れらてとても嬉しい経験が出来た事を素直に喜んだ。一言付け加えさせていただきますが、和楽器のお琴は、その素晴らしさが有り21弦のお琴とどちらが良いとか優れているとか比較しているわけでは御座いません。それぞれの歴史や文化それぞれの活躍の場が御座います。決して誤解の無い様にお願い申し上げます。

一応、真剣にお話ししている所。

さて8月のある日、ピアノ講師の依頼で生徒たちに夏休みの思い出としてピアノ調律体験の講師を務めました。普段は、公立小学校や中学校でピアノ調律体験学習・ピアノ調律職業講話として学校でやる事が多いのですがこちらの先生は、とっても生徒思いと言うか熱心いや情熱を持っていらっしゃってとってもクオリティの高い教育をされている。このクオリティていうのが専門的とか厳しいとかコンクールとかそんな事では無くてもっともっと重要な所が誠実なのでしょう。まぁ~生徒数が凄くて人気の高い音楽教室です。何時もの様にピアノの歴史から部品や構造の話に入りいざピアノのアクションを引き出すと子供たちは大喜び。ピアノ調律体験は、生徒全員にユニゾンを合わせてもらう体験ですが小学低学年ですと身長や握力など不利な点が多くて中々合わせられないが聴く耳は、ちゃんとしていて皆さん音の変化をちゃんと聴き分けているのには毎回驚かされる。ここの音楽教室は、2回目の体験授業で今回も先生が沢山写真を撮って頂きましたが今の世の中、子供達の顔姿が写っているといろいろ問題がありますので私の話し中の写真1枚だけにしておきます。

ピッチ下げにだったが無事調律完了。

8月ある日、いつもお世話になっているヴァイオリンの先生から電話が入る。「こんにちは!娘の英莉香が自宅でピアニストとコンサートの合わせをするので調律お願いします。」と色んな雑談をしながら急ぎの調律の依頼だった。つまりは、娘のヴァイオリニスト佐藤英莉香がコンサート合わせをするのにピアニストのマルコ・ファティケンティ(イタリア人)が家に来るので急ぎ調律をとの事でした。急ぎお伺いするがこの日も暑い暑い。午前中ちょっと早めに到着すると直ぐにお父さんが出て来た。「おはようございます。ご無沙汰しております。」とニコニコと挨拶された。コロナもあって久しくお会いする機会が無かったが暑い中小走りに近くの駐車場に案内されてちょっと恐縮した次第です。と言うのもこの方洗足音楽大学の教授である大先生なのです。こちらは、音楽一家でお父さんフルートにお母さんと娘は、ヴァイオリニスト。昔から横浜室内合奏団やタナーチェンバーオーケストラそして佐藤英莉香のコンサートなどで長いお付き合いが続いてます。知り合った若き頃の佐藤大祐先生は、洗足音楽大学の准教授で日本からハワイやイギリスなど精力的にインターナショナルな活動をされていました。2008年には、私が企画したボランティアコンサートを佐藤夫妻に協力してもらって横浜室内合奏団の演奏で大成功を収め新聞に大きく取り上げられた思い出が蘇る。そんな活動が実を結んで教授になった訳で彼の成功は、何より嬉しい事でした。この日は、調律にお伺いしたのだが昔話に花が咲きご夫婦の変わらぬお人柄に嬉しい良き一日になった。今度、2008年の新聞記事とコンサートのパンフレットを倉庫から見つけ出して改めてここで紹介したいと思います。

 

 

ピアノ調律師の仕事

2025年も早くも今日から3月。関東は、晴天で暖かく春がそこまでやって来ている感満載で気持ちが良い。テレビのオジサン天気予報士が週明けには、猛烈な寒波が押し寄せて猛烈に寒くなると伝えている。最近の天気予報は、かなりの的中率なので疑いの余地はありませんが以前に比べると少し大げさに警告している様に感じる。三寒四温で春が来る、ただそれだけの事なんだろうにとさもさも分かったような気になってそんなどうでもいい事を感じながら今回は、色んなピアノ調律師から質問と云うか愚痴と云うか数名から電話相談を受けたのでピアノ調律師の仕事について近況を交えて記事にしたいと思います。

 

昨日2月28日に弊社は、消費税とか色んな税金の支払い日でした。口座引き落としなのですが、税金の支払いや引き落としは、AM8.00~PM7:00迄となってる。月末とあって別の支払いがあるのでAM8.00少し前から銀行振り込みの作業をしているとAM8:00になった瞬間に消費税が引き落とされ次々と税金が引き落とされその勢いのまま社会保険料の引き落としまで数秒。残高が一気に減ると人間目がくらむ!税理士からは事前に金額の連絡の提示があり分かってはいたものの数秒で大金(私にとって)が突然消え去るともう唖然としちゃって早朝からテンション駄々下がり~。唯一の救いは暖かな天気だけ。せめて朝は、綺麗なお姉さんの天気予報にチャンネルを合わせて無理やりテンションを上げてなんて思うのは元気な証拠なんでしょうね。実は、ここ数週間の間に色んな調律師さんから電話を頂いて相談を受けた。皆さん、技術的な事じゃなくてその他の相談だった。

鍵盤の高さ深さの調整 満足のいく調整には、ちょっと根気が

子供の数が減ってデジタルピアノが普及して調律の仕事が減ってしまっている。どうしたら良いでしょう!と要約すると皆さんそう言った相談でした。答えは簡単で「みんなそうですよ!あなただけじゃないですよ。だって少子化なんですもの絶対的な数は減るのは当然です。そこを如何に生き残っていくのかは、あなた次第です。」なんてそんな無碍な良い方はしませんがつまりはそう言う事なんです。ちょうど10日ほど前にピアノ調律師と演奏者などのSNSサイトに面白い投稿があった。一言に調律師といっても色々なタイプがあります。と書き出して①9割の調律師は、調律のみメインで行う。②1割の調律師は調律の他に整調も全鍵レベルで行える。③オーバーホールなどの大掛かりな修理が行える調律師は3%以下 ④整音(音色調整)まで1%以下と投稿があった。その投稿の1割だの3%だ1%だのどうやって調べた数字なの?正しいの?という疑問が残るが投稿者の意図は、とりあえず別にしてその区分けは概ね理解できる。

47年間全く手つかずのハンマーとアクション 可哀そう

つい先日、音楽専科の教員のご自宅のグランドピアノの調律に行ってきました。学校に調律に行った折に依頼されたのですが半年くらい前に調律したのに何だか調子が悪いのでお願いしたいとの事でした。早速お伺いしてピアノを触るとペタンペタンした薄い音で伸びも無く鍵盤の動きもすこぶる悪い。幾つか音の止まりが悪くずっと響いている状態。内部を覗いてみるとハンマーは、弦溝がクッキリ打弦点が打弦面に擦り減っていた。先生に「いや~困りましたね!ハンマーがこんな状態ですとどんなに調律しても良い音にはならないので、ちょっと費用は掛かりますが全部やりますか?天気も良いので外で作業出来ますし時間をたっぷりとってありますから」と提案すると「お願いします」とすぐさま作業を請負った。1978年製造のピアノで毎年調律をして大切にされている事が調律記録に記されている。そして購入時から同じ調律師が40年位ずっとお伺いしていたのですがその後連絡が取れなくなったとの事で昨年に2回近所の別の調律師にお願いしたとの事でした。この40年お伺いした方は、私も過去に何度かお会いした事のある調律師で私より二回り近くは年上だった様に記憶している。まぁ~どちらも先程の全体の9割の中に入る方で調律だけずっと繰リ返していた事が見て分かる。まず作業は、ご自宅の隣の広場で晴天と強風の中でハンマーを削って整形してアクション部のスティック修理をしてダンパースティック修理した後にピッチの下がっているピアノの調律をした。それだけでも結構時間が掛かるが打弦距離が余りに広くて整調作業を繰り返した後に再度調律をして同時発音に整音で無事作業終了になった。もっとやることがあるが4時間余りぶっ続けで作業に没頭していたのでかなり披露困憊となった。早速、先生に弾いて貰うとさすが触った瞬間に「いい!」とにっこりされてショパンを弾き始めた。その演奏を聴きながら4時間集中の身体の疲れは、徐々に癒されていった。

先程の答えで「あなた次第です。」の後に相談者にお話しした事の答えがこの投稿にある訳です。ピアノの調律師の仕事は、ご家庭のピアノの調律・維持管理。コンサートホールやスタジオ・学校などの調律・保守点検。それにピアノの修理そしてピアノの販売などなどピアノにまつわる事仕事全てがピアノ調律師の仕事だと考えます。日本は、高度成長にピアノブームを迎えて子供が居ればピアノというくらいに売れに売れた訳です。そのおかげでピアノ調律業務は大忙しで調律師不足からメーカーは、急遽調律師を養成してピアノが弾けない調律師も多く養成されました。日本の場合は、自然と分業制になってしまって調律だけする人・修理まで出来る人・大掛かりな修理が出来る人。時代背景もあって仕事に追われて自然とそうなった訳です。そしてピアノの爆発的なブームに支えられて最も多い調律だけの調律師は、それでも潤沢に仕事にありつけた訳です。その後、数十年経って少子化でピアノの保有率が下がると当然仕事が減る、年齢と共に引退や転職して行きました。それでもピアノが好きで調律の仕事が好きな人は、どうしたら良いのか困って誰かに聞いてみたくて私の所に電話をしてきた訳です。この道で生きて行くのなら9割の調律師から1割の調律師いや3%以下の調律師になる様にチャレンジと云うかピアノ調律師本来の仕事が全て出来る様にチャレンジするしかないのです。技術は直ぐには上達はしませんがピアノが大好きならば全く辛くも無く楽しくて少し上達するととっても嬉しくなっておまけに新たな仕事を見出して儲ける事が出来るとくれば希望は湧いて来るでしょう。最終的には技術て事?いやピアノ愛でしょう(笑)!