横浜市の小学校で初めての授業 NO2.

授業当日を迎えて朝ピアニストを迎えに行く。「おはようございます。何だか変な緊張なんです。」と全然緊張している様には見えないけれどコンサートとは違った緊張感らしい。当日の衣装も学校側からドレスでお願いしますと要求されましたが、ロングじゃね~~とさすがにロングドレスは、やめて弊社で着替えをして学校に乗り込むやいなや早速、音楽教室で授業が始まる。

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講師紹介が始まり僕が「今日は、皆さんにデジタルピアノとグランドピアノ使って本物の音の素晴らしさを感じて貰う為にやって来ました。よろしくお願いします。」と言うと全員で「よろしくお願いします」と元気な声が返ってきた。順調なスタート。まずショパンの子犬のワルツをデジタルピアノで弾いてもらい次にグランドピアノでも弾いてもらう。思いの外、生徒達は、静かに聞いている。

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生徒達に感想を聞いてみると意外に面白い感想が返ってきた。ある男の子は、「グランドピアノの方は、アルトとソプラノが混じっていて気持ちが良かった」また女の子は、「音の大きい所と小さい所がデジタルピアノに比べると凄かった」またある女の子は、「本物のピアノは、綺麗な音で音が伸びていました」などなど、どの様な反応が返ってくるのか心配をよそに本能的に音の立体感や音のふくよかさを感じ取っている様だった。

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そこで音叉を出して音の増幅の実験をしてみると子供たちの目の色がどんどん変わってくる。そこでグランドのアクションを引っ張り出して順番に触らせた所で子供達のテンションもピークに!

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最後に学校側からの希望でショパンの別れの曲を弾いて欲しいとの依頼。学校側に「最後に暗い曲でいいんですか?」と聞くと「子供たちが飽きない様に知っている曲でお願いします、下校時にかかる曲なんです」との返答。5分弱の曲に小学3年生がちゃんと大人しく聞いてくれるか心配ではありましたが、なんと行儀よく聞き入ってくれました。ピアニストの演奏を聴いて悲しくなって涙を流すといった子供がいたのには驚き。その感受性の強さは、是非何か芸術に携わって欲しいと思う。ピアニストに曲を弾く前にその曲の説明やエピソードをお話しして貰ったのでより感情移入が出来たのでしょう。手の届くほんの目の前でピアニストが演奏をする機会なんてそんな贅沢な経験は、そうそうありえないでしょう。我ながら良い企画だったかな良い経験を提供できたかな・・・ちょっと自己満足。この様な活動が日本全国に広まって本物のピアノの良さを知って貰うことで生ピアノの普及につながれば日本の文化度も向上する事でしょう。しかし、すべてが思い通りに授業が進んだ訳ではありませんしやはり相手が小学3年生、ピアノの弦と言っても分かって貰えないし悪戦苦闘した事も事実です。僕が思い浮かべた授業内容が一体どの位子供達に伝わったのだろう?楽しい時間を提供できたかな?もっと上手く出来たんじゃないのかな?なんて今になって考えさせられます。授業が終えるとどっと疲れが出て言葉も出ないくらいヘトヘトになっていました。つくづく学校の先生は、凄いなぁ~と改めて感心する。無事に終えた充実感とは、ほど遠い複雑な心境なのはなぜ?ただ最後に子供たちがピアニストを囲んでお礼を言ったり握手を求めてきたり、どうやったらそんなにうまく弾けるんですか?なんて質問されていたり、その微笑ましい光景が心に染みた。