今年の6月7月は、毎日雨模様で梅雨だから当然と言えば当然ですがこれにより日照時間が少なく野菜など農作物に大きく影響を及ぼしている様です。私自身この長梅雨は、とても深刻で先日TVで私の大好きな桃の発育が遅れ甘みも少ないだとか一大事なニュースが流れていた。あ~昨年の桃の甘さと言えば格別だったし7月20日位には、美味しい桃が届いていたのにどうやら今年は、8月にずれ込みそうだ!今回は、そんなこんなの6月7月の様子を記事にしたいと思います。
6月19日「第38回遠藤郁子ピアノリサイタル」が鎌倉清泉小学校で開かれた。38回と言えども天候不良などで中止になった事もありますので恐らく40年以上は、このコンサート活動を続けていらっしゃる事になります。40年前と言えば、私はまだピアノ調律師の卵でまともな調律も出来ずに日々技術習得と勉強に明け暮れていた頃です。その頃からずっと遠藤先生も清泉小学校も変わらずこの活動を継続されている事は、とても素晴らしく贅沢な活動だとつくづく感じ入ります。
当然、このフルコンサートピアノも40年経ちました。昨年大修理が施されて迎えたコンサートでは、その大修理に色々と問題があって悪戦苦闘して必死の作業をしても尚、ピアノは納得のいく状態になりませんでした。今年は、全員(3人)で意気込んで考えられる事全ての作業をして更に河合楽器看板調律師の五家氏のウルトラCの技を投入してピアノを仕上げた。このウルトラCについては、ウルトラなので門外不出という事でここでは、書き記せません(申し訳ない)。私も五家氏の指導の下初めてこの作業をした。細かくて面倒くさい作業でしたがその効果たるものは、1音弾いただけで見違えるいや聞き違う程、美しい音に変わる。いくつになっても新しい技術を学ぶと嬉しくなって後日、弊社のグランドピアノに早速そのウルトラCを使ってみた。もう笑いが止まりません(笑)!弊社でオーバーホールした45年前のグランド、既に物凄く良い音に仕上げていたのですがウルトラC により、ピアノの長さが15cm位大きくなった?深みのある品の良い素晴らしい音になった。このサイズのピアノでは、きっと日本一だろうなぁ~と思わず有頂天になってしばしピアノを弾き続けた。話が脱線してしまいましたが、そのウルトラCも3人で作業をするとあっという間に出来て順調に2日目も終えてその仕上がりに3人胸を撫でおろした。今回のコンサートは、全曲ショパンのポロネーズ。プログラムを見た時に小学生にこの内容はちょっと難しいかな?と思ったが、遠藤先生が一曲一曲、曲の紹介を手ぶり身振り、そして踊りまで交え、その背景に至るまで親切丁寧に紹介されて素晴らしいコンサートになった。その説明には、子供達も真剣に耳を傾け時折笑いが巻き起こる素晴らしいコンサート。私自身、今まで知らなかったエピソードが多く、あまり好きでなかったショパンのポロネーズが一気に身近になって毎日聴き込んで今では、大好きなポロネーズになった。今回のコンサートは、学ぶ事が沢山あってやっぱりピアノって良いなぁ~とよりピアノが大好きになったとても印象深い3日間を過ごした。
コンサートも無事に終えて会社で事務処理してる時も移動中でもポロネーズが流れている(笑)。その2日後に永年放置したスタンウェイ45アップライトピアノの調律にお伺いした。6月初めに弊社商品倉庫の大家さんから紹介を受けた。お伺いするとお爺さん一人住まいで部屋の片隅に一見しただけで分かるスタンウェイのアップライトが鎮座している。部屋(リビング)の中心部には、お爺さんの作業台があり電気のメーターが沢山ついた見た事の無い測定器が数台設置されてその横には半田ごてなど電機作業一式の工具がずらりと並んでいる。早速、ピアノを触ると鍵盤の上がってこない所が多数と音が物凄く狂っていてとても可愛そうな状態。私は「このピアノは、どなたが弾くんですか?」と聞くと「娘が弾くんだけど、もうしばらく弾いて無いんでそのままになっているんですよ」私は「これからは、弾かれるんですか?」すると「私が少し弾こうと思って息子に頼んだんですよ。置いとくだけじゃ勿体ないからね(笑)」と仰られた。早速、作業に取り掛かって大まかな修理箇所の部品交換を始めた。一応まだ不備はあるものの弾ける状態になったので取りあえずピッチ上げの調律をして再度修理箇所の部品交換に入った。後ろで何やら電機工作をしているお爺さんが「昔は、スタジオで録音機器とかオーディオも随分やったんですよ」とそこから録音機器の話に花が咲き、朝10時に作業を始めて仕事が終わってお客様宅を後にしたのが午後2時30分。私の知らない古い時代の機械の話や電気の話を沢山教えて貰って細かく面倒な作業も全く苦にならずにあっと言う間に時間が過ぎた。仕上がりは、さすがスタンウェイ。あれだけひどい状態だったのにもう良い音が鳴っている。いや~何が違うんだろう?改めて世界の名器のポテンシャルに感動させられた。スタジオ録音機器や電気の事を教えて貰って良いピアノに触る事が出来て尚且つお金が貰えて・・・お昼抜きで4時間半の作業に全く疲れを認識する事無くルンルンでお客様宅を後にした。
7月に入り今年の4月に申し込んでいたキャッシュレスサービスの端末が送られてきた。日本政府が推進するキャッシュレスは、今後どの程度浸透していくのか全く不明だが弊社のお客様も随分外国人が増えて来ている事と今なら端末機が無料で配布される事を知って春に申し込んだ。クレジットカードからキャッシュカード・QRコードなどなど色んな方法に対応する端末機は、審査に2カ月半掛かると言われようやく弊社に届いたが、その使い方の取説をダウンロードすると読むと簡単に理解できるのだが百科事典一冊分位の量になった。その厚さに怖気づいて恐る恐る練習モードで練習を重ねたがお金のやり取りでお客様宅でのミスは許されない。今月お伺いする予定のお客様で電話でミスをしても許して頂けるお客様に直ぐに電話した「調律の時期になりましたよ。」すると「あ~宜しくお願いします。いつ来られます?」と「実は、弊社もキャッシュレスに対応をしましてその端末機械が昨日送られてきたんですよ。その第一号のお客様としてよろしければ今回のお支払いをクレジットカードでお支払いして頂くと言う訳には参りませんか?」「(笑)。いいわよ(笑)!」「ありがとうございます。やはりお客様宅で何かモタモタするとみっともないし何かミスがあって金額少なく引き落としたりしても○○さん宅なら大丈夫かな~と思って(笑)」「(笑)分ったわ(笑)。」といったやり取りの後、先日お伺いして無事に決済出来ました。お客様に恵まれて快く協力して頂いて政府の推進するキャッシュレスにスムースに対応する事が出来ました。この6月7月は、新しい技術を知って弊社でおさらいをしてその技術が自分の物になった時、今まで知らなかった事を知ってもっと理解したいと勉強を始めたり、新しい器具を導入したりとそれぞれに面倒な事ではあるものの一旦身に着ける事が出来た時は、いくつになっても嬉しい物なんだなと学びの喜びを久しぶりに体感する事が出来た充実した日々を送れた。あ~この学びの喜びを子供の頃にちゃんと認識出来ていたならばもっとテストで良い点取れたのにと今更ながら悔やまれる(笑)!今度生まれ変わったら小学生の内からもの凄く勉強するぞ(笑)!