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2022年暑い暑いお盆の出来事

2022年、ことしの夏も異常気象。ここ数年必ず聞く言葉が線状降水帯である。これが毎年日本の各地で発生して今年は東北地方にも甚大な被害をもたらした。日本各地で災害に見舞われた皆様には、心よりお見舞い申し上げます。それにしても近年の夏は異常で35℃から38℃が連日続いて30℃は、ちょっと涼しいになって来ている。そんな暑い8月のピアノ屋さんは、どう仕事を進めているのか?弊社の8月の様子を記事にしたいと思います。

今となっては、とっても珍しいEASTEINのグランドピアノ

弦・ピンは綺麗に交換されている。

今年は、暑い上にオミクロンBA.5などとコロナウィルスもどんどんバージョンアップして日本全国、猛烈に感染が広がっている。もう3年にもなるコロナと夏の酷暑が予想出来ていたので春辺りからピアノ修理仕事の仕込みを進めていた。というのも尋常で無い暑さは、集中力を欠いて毎日、朝から晩まで何件もの調律メンテナンスをして回るは体力的にとっても厳しい。と言って朝から晩まで作業場で修理仕事だけをやるのも熱中症のリスクがある。年を取ると色んな事に気を回しながら過ごす事になる。といった訳で早々に夏の修理仕事を用意していました。そんな所にとある会場から電話か掛かる。ずっと弊社が管理してきた会場ですが、コロナ騒動で運営会社の方針で内部の業者の総入れ替え。レンタルピアノも何もかもが新しい業者になってピアノも入れ替わった。当然、調律メンテナンスも新しい業者になって、かれこれ1年程経つ。「ご無沙汰しております。○○です。また、調律お願い出来ますか?」聞き覚えのある声でした。「お~ご無沙汰しております(笑)!どうしました?」「転勤で戻って来たんですよ!」「来週に調律お願い出来ますでしょうか?」と言うので「たしか内部の業者が変わってピアノも変わったでしょう。レンタル業者に依頼しないとまずいんじゃない?」と言うと「本来は、そうなんですけどまた、お願いしたいんですが(笑)!」「大丈夫なの?」「はい、大丈夫です!」と言うので私は「ありがとうございます。○○さんの依頼じゃ断れないよね(笑)。」と言って、とっても嬉しくなって日程を決めてお伺いした。以前といっても1年程前までは、中で働く大勢のスタッフ全員が顔見知りで顔パスで勝手によろしくお願いします状態でしたが、もう私を知る受付嬢やスタッフは、誰一人居なくて受付で調律に来ましたと告げてお客様扱いで案内される。と言っても勝手知ったる会場ですが、自然と初めての様に振舞った。以前は、YAMAHAとKAWAIのグランドピアノだったが、茶色の綺麗なグランドピアノになっていて蓋を掛けてみるとEASTEINだった。外装から張弦などオーバーホールしたピアノ。綺麗に塗装されたピアノは、何故か型番に製番などの記載が一切無くなっていたので何年物なのかは判らない。EASTEINですから相当どころかかなり古いピアノだと判断出来るが、手を入れているだけあって見た目も状態も良い。今では、もうほとんど見かける事が無くなったピアノです。私がグランドを3台、アップライトを5台?台数は、ちょっとあやふやだが今でもお客様宅のピアノを管理をしている。それでも、きっと随分多い方だと思う。恐らく、お若い調律師さん達は、一度も触った事が無いという方々が殆どだと思う。早速、調律を始めるとなかなか良いピアノで調子よく作業を進めていくとダンパーの調子が悪い所がいくつか出てきた。夏の冷房・冬の暖房の影響です。以前あったYAMAHAのグランドは冬の暖房の時期にパックリと響板が何か所も割れていた。夏に湿度が高くなると割りも閉じて何処が割れていたのか分からなくなっていた。今後、このピアノもそうなって行くのか?どうなのか?今の所分かりませんがチャッチャとダンパーの修理を済ませて調律を進めていくと○○さんが「ご苦労様です(笑)!」と言って満面の笑顔で会場に入って来た。「お~ご無沙汰です(笑)!いつ帰って来たんですか?いや、転勤でどこに行ってたんですか?」とか何とかしばらく調律の手を休めて思い出話に花を咲かせて、立派になられて帰って来た彼と親交を深めとっても良い気分で作業を終えた。その数日後、また彼から別の会場の仕事依頼の電話が入った。

バットのフレンジコードを綺麗に取り除いた所

新しいコードを貼り終えた所

7月にコロナの影響で2年ぶりになって調律にお伺いしたお客様。奥様がピアノを弾かれるがここの所、ますますピアノが大好きになってもっと良いピアノにしようかどうしようかと相談を受けた。YAMAHAのピアノ、ラッキーな事に当たりピアノで物凄く良い音のするピアノなのです。お客様のご予算など鑑みて真剣に慎重に親身に考えてご提案した。ご実家で長年放置していた時に虫食いの被害にあって内部のフェルトが随分食い荒らされています。私は、アクションのからくりを直して、虫食いにあったフェルトを交換して鍵盤調整をすると音も良くなるし弾き心地がとっても良くなって別のピアノみたいになりますよ。こちらのピアノは、必要以上にお金を掛ける必要が全く無く、必要最低限の作業で十分ですよ。このピアノは、それ以上に何か手を加える必要は全くありませんよ。と伝えると「沢山予算を用意していたのに(笑)。どうしようか梅根さんに相談して決めようと思っていたんです。じゃ~それでお願いします。」と言うので今度は、私が慌てて「今すぐですか?それは弱りましたね・・・修理仕事が詰まってて直ぐには作業場が開かないので8月にどうにかやりますのでちょっと待ってください。後日連絡差し上げます・・・」と言ってお客様宅を後にした。いや~予定外の修理に今お預かりの修理のやりくりに納品するピアノの最終調整などなどやらなければならない仕事の目白押し状態ですがどうにか8月そうそうにアクション・鍵盤を引き取りにお伺いした。修理仕事では、毎度の鍵盤ブッシングクロス交換にバットスプリングコードの交換とアクションからくり直しなどなど手慣れた作業を手際よくと言うより別の仕事と並行して進める方式で手順良く無駄の無い時間工程を組んでエアコンの効いた涼しい部屋で作業を進めた。

木部を傷めない方法で全てのブッシングクロスを取り除いた所

フロント・バランスのブッシングクロスを貼り終え圧着する所

順調に作業が進みトラブルも無く、世間のお盆休みも関係なく作業して予定より早めに仕上がった。お客様にお届けの連絡を入れると「予定より早くに出来たんですね!もうピアノが弾きたくて禁断症状が出てます(笑)」と仰るので、それならばとお盆休みの最中にお届けする事に。お届けする日は、虫の食ったバランス・フロントのパンチングクロスを全て新品に交換して全ピンを磨きあげて鍵盤をセットしてアクションを乗せてナラシ・アガキに鍵盤調整の作業です。エアコンを入れて頂いた涼しいお客様宅で4時間半余り休みなく集中して作業に没頭して出来上がりです。早速、お客様に弾いて頂くと「音が変わったわ!」と驚いた顔をして、ひとしきりピアノを弾かれて違いを実感してとっても満足をして頂いた。僕もお客様の満足そうな表情にただただ根気のいる作業を工面してやり遂げた充実感に見舞われて「完璧だな!俺って天才!」なんて心でつぶやいた。するとお客様が「お支払いを」と言うので、「いやお振込みで・・請求書を」と言って差し出すと「もう用意してますから」と言って手渡された。いや~昨今は、カード決済や振り込みが普通なので現金を渡されると人間懐が厚くなるのに気持ちが軽くなってお盆の大渋滞も全く気にならずに大らかに上機嫌で帰宅した。2022年暑い暑いお盆の出来事でした。

 

 

 

2022年7月の様子

今年は、早々と梅雨明けした途端に猛暑猛暑。各地の水不足が心配された途端に戻り梅雨。梅雨というか近年毎度の異常気象。各地で大雨による河川の氾濫に突風、重ねてひょう害と野菜から車など思いもよらぬ所まで被害を被った。それに加え新型オミクロンの猛威に怯えながら慎重に厳しい酷暑を過ごさなければなりません。ふと子供の頃の楽しい楽しい夏休みを思い懐かしんで随分と暮らしにくくなったものだなぁ~と年寄りめいた事を思い巡らした7月の様子を記事にしたいと思います。

 

自粛を重ねて悶々としていた演奏者たちも昨年から徐々にコンサートを再開し始めてコンサートやレコーディングの仕事依頼が徐々に増えてきた。ピアノ講師の方々は、発表会を年齢グループ制にしたり観客制限をしたりとそれぞれに工夫をしながら開催している。中には、凄いピアノ講師がいらっしゃってコロナウィルス騒動で時代が変わって今まで全く頓着なかったSNSやリモートレッスン、YouTubeなどなどを勉強されて、とうとう教室のプロモーションビデオまで製作されて大成功を収めている先生もいらっしゃいます。こういった方々は、いつも前向きで明るくキラキラ輝いている。その陰には、色々と努力があっての事なのですが、なにより何時も楽しそうにされている。この楽しいという事が最も重要であるとつくづく実感させられる。そういった方々には、色んな意味で弊社でお役に立つ事がありましたらといつも応援の体制を整えております。その前向きな先生方の中のお一人から現在使用しているグランドピアノのメンテナンスを依頼を受けた。

上写真 鍵盤のフロント バランスのクロスを全て取り外した所。

中写真 バランスピン フロントピンを綺麗に磨き上げ。

下写真 シャンクローラーの取り外し

定期的に調律・保守点検をやっているものの購入して45年経つとありとあらゆる所が老朽化する。今回は、毎年開催するピアノ発表会で使うピアノがとっても弾きやすいと生徒達が口をそろえて言うので買い替え・修理どうしたものかと思って相談された。その発表会のピアノというのが私の友人宅ホールのShigeruKawai SK-5で私が精魂込めて管理しているピアノ。少しでもあのピアノに近づけたらと思って・・と言われた。鍵盤のフロント・バランスのブッシングクロスは擦り減っていてバランスホールもガタが生じている。シャンクローラーも調律の度に雑音を消す作業などお客様宅でやれる事はやり続けていましたが今回交換する事にした。通常は、ハンマー交換時にシャンクアセンブリーで交換する事になりますがハンマー交換となれば金額も張るし同時に弦交換もしたいとなると、結局全交換オーバーホールになってしまう。今回は、安価で予算内で最善の効果を求めてついでにシャンクローラーも交換をすることにした。これらの作業は、ただただ根気が必要で湿度が高く暑い日には、エアコンの効いた涼しい作業部屋で黙々と作業を続けるのは案外楽しい。楽しいというのは、綺麗に順調に作業が進んでいる事を示すが思い通りに進まないアクシデントもこの歳になると存分に楽しめる余裕というか年の功というかそれぞれを存分に楽しめている。レッスンがあるので出来るだけ早くに仕上がるように作業に没頭奮闘した。幸いな事に梅雨空にアクション引き取りの日もお届けの日もどちらも偶然雨に降られずに済んだ。ただ、この作業をするとお届けした時に2~3時間は、現場での調整がある。これがまた作業が進む度にどんどんピアノが蘇って行くので作業が楽しくてならない。アクションは、お預かりした時にしか出来ない作業は全てやり終えて準備をして最終的にお客様宅で仕上がったら先生に弾いて貰う。すると皆さん、ピアノを触った瞬間に「はっ!」とした顔になってにっこりと満足した顔になる。そして「弾きやすくなって綺麗な音になりました(笑)!」と言って喜んで頂ける。きっとそんな時は、僕も少しは輝いているのかなぁ~なんてちょっとうぬぼれてしまう(笑)。

2年間開催を見送っていた鎌倉プチロックフェスティバルの主催者から電話が「ご無沙汰しております!いよいよ今年10月23日に開催が決まりました。」「それは、おめでとうございます。コロナで2年ですか?出来ませんでしたものねぇ~ようやくですね(笑)!」「一応開催にこぎつけたという所で(笑)慎重に様子を見ながらですけど。」と世間の動向に翻弄される主催者の苦悩が垣間見れた。「ところで今まで使わさせて頂いてたお宅のピアノが使えなくなってしまって別のピアノを用意したんですが保管場所に困っているんですよ!湿気の多いガレージじゃまずいですよね~?」と言うので「弊社の倉庫に置いあげますよ。そうだと安心だし他所のお宅で前もって何時間もかけて調律・調整しなくても夜中にでも調整が出来るから手間が省けて良いかもよ!協力しますよ。」と言って先日ピアノを引き取った。大方、要らなくなったピアノを差し上げると言うと何かしら問題があって苦労させられる事が殆どですが今回は、今まで使っていたピアノより大きく年式の新しい立派なピアノだった。もちろん調律とかは長年されていないので音やタッチは酷いがちゃんと調整すればいい音奏でてくれます。鎌倉の海浜公園にアコースティックだけのロックフェスティバル。どうか天気に恵まれて大盛況であります様に!今からお祈りしちゃう!鎌倉プチロックフェスティバル – kprfes ページ!鎌倉プチロックフェスティバルのホームページの中から過去の様子がYouTubeでアップされています。主催者様のご厚意で早朝会場で調律している私の映像が冒頭一瞬アップで映ります。探してみてね(笑)!