「ひと言」カテゴリーアーカイブ

令和元年秋の出来事!

9月・10月は、台風の襲来により日本各地が想像を超える深刻な災害に見舞われた。被害に遭われた皆様には、心よりお見舞い申し上げます。被災された皆様が一日も早く平常の生活に戻る事が出来ます様に心よりお祈り申し上げます。

10月の3連休を狙ったように関東に台風が上陸した。この3連休には、ピアノの納品やレコーディングの仕事が入っていたが、当然全てがキャンセルで後日に繰り延べされた。テレビニュースでは、観測史上最強の台風で最大風速65メートル「命を守る行動をとってください」と連呼していたので、これは、尋常じゃないな!と弊社も11日の午後から後悔の無い様に作業場や倉庫のガラスサッシを養生して台風に備えた。自宅もそれなりに注意を払って準備をした。町内放送では、避難所への案内を繰り返し放送している。「これは、ちょっと尋常じゃないなぁ~。」と何だか良く分からない覚悟を決めて早々にお風呂に入って湯船にお湯を貯めて全ての窓のシャッター閉めた。ただ倉庫のピアノの事だけが気になって「被害がありません様に」と神様に祈った。夕方より強烈な風雨に家が揺れて外では、他所のお宅からガチャンガチャンと何かが壊れる音がしている。これは、ちょっとまずいなぁ~!と思ってもどうにもならずにただ台風が過ぎ去って行くのを待った。21時30分位にまるで台風の目の中に入ったのかな?と思う位静かになって突然台風は、過ぎ去って行った。翌日、テレビで関東から信州、そして東北と広範囲に台風被害が放映されているのにただただ驚かされた。思えばここの所、毎年起きる災害。それも尋常では無い被害にただただ胸が痛む。急ぎ倉庫に向かいピアノ室を確認すると幸いにも何一つ被害は、ありませんでした。9月の台風で千葉県は、大規模な停電に見舞われ私の友人の会社も業務が完全にストップしてようやく復旧したと連絡を受けたらまた台風の被害。今回弊社は、たまたま被害は免れましたがいつ何時被害に見舞われるかもしれないなと、この急激な気候変動に少なからず準備はしておかなければならないなと肝に命じた。翌日あの夜のガチャガチャ音は、隣のお宅のサンルームの屋根が吹き飛んだ音だったことが分かった。その後、天気が続いて台風により飛んできた枯れ葉や木片を掃除するとあっという間に大型のゴミ袋が何袋も一杯になってようやく通常業務に戻った。倉庫にお客様より引き取ったピアノが入庫して早速ピアノ内部のアクション(機械)を取り外してベランダで作業を進める。暖かな日差しに包まれて「よし!おじさんが滅茶苦茶に良い音と良いタッチに仕上げてあげよう!」とピアノに語り掛けてあらためて被害が無かった事に感謝した。

そんなこんなで台風の余波で大きくスケジュールがずれ込んでしまいこの10月はてんてこ舞い状態。11月に納品しなければならないピアノの整備や修理にも追われていてホームページアップが後回しになってしまい誠に申し訳ございません。そんな、本日11月3日は、鎌倉プチロックフェスティバルvol.6が開催された。天気予報は、午後から雨でしたがどうにかこうにか天気も持ちこたえてくれた。回を増すごとにお客さんも増えて大盛況!電気を使わないアコースティク楽器だけのイベント。ちょっとした丘の上でギター1本で公園中に響き渡る声量の歌手。ピアニカ、ピアノ、ベース、パーカッションの4人組グループなどいつも温かい空気が流れていていかにも心地いい。これこそが音楽の楽しみなんだろうな!とアコースティクのとても深い味わいを感じる。一所懸命に演奏するミュージシャン達、会場となる海浜公園には、5つのステージが設けられていてそれぞれに観客を交えて真剣に楽しんでいる。その様子は、YouTubeにアップされている。最初は、犬の散歩をしている脇でサーファーが通りすがる脇でポツンと調律をするのが気恥ずかしいというか野外で調律!何か露出プレイみたいな?妙な気分だったが今ではちょっと快感になっている(笑)。何だか今から来年が待ち遠しい(笑)!

 

消費増税前の9月の出来事

今年も日本各地で観測史上初の記録的災害が勃発した。九州地方の豪雨被害に関東を直撃した台風15号。特に千葉県では、ライフラインが切断されて未だに停電の続く地域があります。被害を受けられた皆様には、謹んでお見舞い申し上げると共に一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

今年の関東は、長梅雨で湿度の高い日が続いた後に酷暑が続きゲリラ豪雨に台風に消費税増税と次々と世間を騒がす事柄が続いてこの夏をどう過ごしたのか記憶が怪しい。時系列に記憶を整理して今回は、この夏の仕事ぶりを記事にしたいと思います。

 

今年は、お客様宅のピアノのメンテナンスに回りながら感じた事があります。ひと昔前ならば今年の様な長梅雨の頃には、お客様から「鍵盤が上がってこない」とか「音が出なくなった」などと連絡が入って来ますが、ここ数年は昔に比べると圧倒的に少なくなった。それは、毎年記録更新の様なこの猛暑、いや酷暑続きに皆さん一日中エアコンを入れっぱなし状態で自然と湿度調整がなされてピアノのトラブルも少なくなった様です。エアコン様様です。弊社の商品倉庫の作業室もエアコンフル稼働して酷暑を無事に乗り切りました。その作業室には、今年の初めに引き取りをしたプリマトーンが組み上がって入庫してある。この修理は、修理とは言えずに修復の域を越えた作業でもうピアノ一台作り直しといった具合。外装木部の割れに始まり響板も6カ所割れて1センチ以上の隙間が空いている状態。内部のアクションもアクションレールからブラケットに至るまですべて新調。ピン板交換などなどとこの作業を請け負った事を後悔しながら試行錯誤の上ようやく仕上がった。7月中旬に大方仕上がった所で依頼主のご夫婦に来社して頂いて引き取り後初めてのご対面。開口一番「お~なんて綺麗なの!」もともとマホガニー色のピアノでしたが長い年月で色あせて年代物のワインの様に茶色に枯れた色合いになっていましたが、元々のマホガニー色に全塗装して見事な存在感。内部も全て新調してあるのでどこから見ても新品。音は、何度も調律・整調・整音を繰り返して仕上げましたのでとても深い響きを持った音色。響板が沢山割れていたのでそれが馴染んで来ればもっと華やかに響いてくれるだろうと思うがこれはこれで十分に味わいのある良い音に仕上がりました。お客様も「母が弾いて居た思い出のピアノ。他の業者は、無理だと断られました。いや~こんなに綺麗に仕上がって満足です。」特に同行された奥様は、「何て綺麗なんでしょう!もう感動しますわ~!」と大喜びされたその様子を見て心底安堵してほっと胸を撫でおろした。後は、お届けまでもう一月更なる調整を続けてもっと良い音に仕上げますとお約束をして9月初旬に無事お届をした。

 

 

その作業の最中にピアニストから電話が入る。「お友達が中古のスタンウェイを持っているのね。そこで弾いてみたらとっても残念な音がするピアノで3か月前にも調律したっていうのね!でも音も狂っているし音も変だから見てあげて!」僕は「どんな変な音なんですか?」と聞きなおすと「とにかく変なのよ行ってみたらわかるわ!友人もずっと変だと思いながら使っていたらしいから宜しくね!」と言って結局どう変なのか教えて貰えなかった。

早速お伺いすると綺麗な木目猫脚のスタンウェイのS型グランド。触ってみるとタッチが変で音は、こもっておよそグランドピアノの音ではなくおよそスタンウェイとは思えない音がしている。私は「最初からこんな音だったんですか?」と聞くと「最初は、良い音だったのよ。それが徐々に変わって行って調律師さんにも言ったのよ~そうしたら湿気など部屋の環境条件が悪いので半年ごとに調律しましょうと言われてどんどんこんな音になって大丈夫かしらこのピアノ?」私は「う~ん???とにかくやってみますから・・・ちょっとお時間かかりますがよろしいですか?」と言って早速作業に入った。取りあえずざっと調律をして様子を見たがピン味も良好で何ら問題は無さそう。せっかくのスタンウェイ「可哀想に・・おじさんが良い音にしてあげるからね!」とお客様に聞こえない様に小さな声でつぶやいた(笑)。整調関係は、良い状態ではないので一から見直して鍵盤調整から全ての整調を慎重に進めて行く。同時発音から整音作業と4時間の作業を経て最終調律に入った。スタンウェイらしい煌びやかな音に蘇った。ほんのわずかな調整の狂いを修正するとこんなに音が蘇るとは、さすがスタンウェイ。キングオブピアノの素晴らしさを体感して作業が上手く運んだ事も加味して気分は最高潮!疲れは、微塵も感じずにひとしきりピアノを弾いて楽しんだ!ピアノも大いに喜んでいる様だ!その音を聞いて2階からお客様が降りて来た。「上で聞こえていたけれど綺麗な音になりましたね!」とニコニコ顔。「ちょっと弾いてみてください」と言うと早速ピアノの前に座っていきなりリストのコンソレーション3番を弾き始めた。気持ちよさそうに弾いて居る姿にちょっと安堵したが、何も言わずににこやかにず~とず~と弾いて居る。次々と色んな曲を弾いて30分以上?ようやく「あ~気持ちいい!すごく綺麗にな音になってタッチも良くなって嬉しいわ~(笑)!やっとこのピアノの事が好きになれたわ~安心しました!」とにっこり。可哀想に長い間ピアノを弾くたびに悶々としていたんでしょう。みんな嬉しい気持ちになってお代を済ませて玄関を出ると直ぐにピアノの音が漏れて来た。もう弾いている!よほど嬉しかったのかな?と帰りの足取りも軽快にと言いたかったが大渋滞にはまって仕事よりよっぽど疲れた。

そんな中、8月のお盆にお届けのピアノの最終調整。鍵盤ブッシングクロスの全交換の作業。一つの鍵盤に二カ所1カ所に2枚張り付けてあるフェルトを全てはぎ取って新しい物に交換。88鍵あるので合計176カ所合計704枚もブッシングクロスを張り付ける盛り上がりの無い地味な作業。ただこれが、弾き心地と音に物凄く影響するので仕上がって弾いた時の感動は、格別の喜びとなるのでやめられない(笑)。完璧に仕上がって出庫納品日は、あいにくの台風接近。運よく雨風の影響も無く無事に納品出来た。

9月中に納品しないと消費税10%になるのでグランドピアノの鍵盤関係の交換作業をやらなければならない。このピアノは、弊社でオーバーホールしたグランドピアノ。例の鍵盤ブッシングクロスを全て交換して鍵盤小口がわずかながら黄ばんでいるので新たに仕入れてあるドイツ製の高級鍵盤に張り替える。お客様にも「この高そうに見える鍵盤に交換しますからね~!」と大見栄を切って自慢したのですが、これが意外に大変な作業になった。頑強なドイツ製鍵盤は、安価な日本製のと比べると厚さが違う。当然の事ながら張合わせた後の削りが、もう半端なく削れない。日本製の3倍以上の時間を掛けて綺麗に仕上げる。その後には、その厚さに合わせて全てのアクションの調整が変わるので一から調整をやり直す。ただ仕上がってピアノを奏でると何とも言えない素晴らしい音。指に伝わる鍵盤の感触とクロスを交換しているので弾き心地が抜群に良く音の立ち上がりにも大きな変化が表れた。「あ~ずっと弾いて居たい!」これならどんな人が弾いても皆口を揃えて「いいピアノですね!」と言うだろうなぁ~と自己満足して気分爽快!お届けの日は、またまた台風接近のニュースが!お客様も随分心配していたが今回も辛うじて天気に恵まれて無事に納品する事が出来た。

 

昨日、仕事帰りにラグビーワールドカップ日本Vsアイルランド戦が始まっていたので車のラジオを付けて聞くとアナウンサーが事細かく早口で解説をしているのだが何が何だか全く理解できずにいると「12対3で日本が9点差を付けられています。」とだけ理解できた。12対3、てまだ前半かな?と思いながら聞き続けても何にも理解できなかったので渋々ラジオのスイッチをOFFにした。早く帰ってテレビで見ようと急ぎアクセルを踏み込もうと思ってもまたもや首都高速は大渋滞。ようやく帰り着くと義母がテレビの前で大興奮している。「どうなってる?」と聞くと「日本が16対12で勝ってるのよ~!」「本当かよ~(笑)」とそのままテレビに釘付けになって19対12で日本が勝った!ラグビーのルールも良く分からないのに久々に興奮してとっても嬉しくなった。しかしラグビーワールドカップ日本開催は、知っていたし日曜日のドラマがラグビー題材であったりワールドカップ成功に向けて色んな伏線があったが、それにしても満員のスタジアムを見るとこのプロデュースは、正に見事でそれに日本代表の素晴らしい活躍が拍車を掛ける。鍛え抜かれた頑強な選手達の真剣な戦いに感動を覚えない人は、少ないだろう。現に今までラグビーなんて見た事も無い義母があれだけ夢中になって見ているんだからそれだけで僕も嬉しくなる。ピアノの世界でもこうしたプロデュースによって皆が夢中になれる様な・・・鍛え抜かれた頑強な肉体のピアニスト軍団?いやいや鍛え抜かれた美脚の美女軍団(笑)?こんなんじゃ誰も見向きもしないな・・・やっぱり僕の頭じゃ無理みたい(笑)!